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読書水先案内 チェスターフィールド著、竹内均訳『わが息子よ、君はどう生きるか』

チェスターフィールド卿による古典的名著『わが息子よ、君はどう生きるか』は、18世紀の英国貴族が自らの息子に宛てた手紙をまとめたものである。竹内均氏による翻訳により、現代の日本語で読むことができる。本書は、人生における知恵や品格の重要性を伝えるとともに、時代を超えて多くの人々に読まれ続けている。

『わが息子よ、君はどう生きるか』では、チェスターフィールド卿が息子に対し、品格ある生き方や社会人としてのマナーを説いている。知識や教養を身につけることの重要性についても触れられており、これらの要素が人生においてどのように役立つかを具体的に示している。

本書の内容は非常に深く、現代社会においても有益な教訓が詰まっている。また、チェスターフィールド卿の独自の視点や表現が織りなす文章は、読者に新たな発見や考えをもたらすだろう。

『わが息子よ、君はどう生きるか』は、人生の智慧を求める読者にとってはもちろん、教養や品格を大切にする現代人にもおすすめできる一冊である。本書を通して、人間関係や社会生活において重要なポイントを学び、人生をより豊かに生きるヒントを得ることができる。

時代を超えて普遍的な価値がある本書の内容が、現代社会においても多くの人々の関心を引くであろう。品格や教養を大切にすることが、今の時代においても意義深いことを実感できるだろう。

 

訳者は科学雑誌ニュートンの編集長であった竹内均氏。

Philip Dormer Stanhope, 4th Earl of Chesterfield by William Hoare

ウィリアム・ホーア / Public domain

フィリップ・チェースターフィールド伯爵の肖像

チェスターフィールドはイギリスの政治家。息子に多岐に渡る内容の書簡を送っていた。残念なことに息子はチェスターフィールドより早く他界している。

 

わが息子よ、君はどう生きるか(単行本)

チェスターフィールドは息子に人との接し方、考え方、勉強への臨み方など、様々な教訓を説いている。
多くの機智に満ちた言葉が語られているが私はチェスターフィールドの言葉の中で次が最大の教訓だと思っている。

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世界の謎と不思議の探検8 人類が最も幸福であった時代 ローマの五賢帝時代

 

『ローマ帝国衰亡史』の著者エドワード・ギボンが「人類が最も幸福であった時代」と評したのが五賢帝時代である。時代としては1世紀末~2世紀後期でエドワード・ギボンはこの時代をパクス・ロマーナ(ローマの平和)と呼んでいる。

Roman Empire Trajan 117AD

Tataryn / CC BY-SA (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)

トラヤヌス帝の時代にローマ帝国の版図は最大となった

 

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世界の謎と不思議の探検7 世界の七不思議(注目すべき建造物)6 アレクサンドリアの大灯台

アレクサンドリアの大灯台は史上最大の灯台である。そのうえ、世界で最初に作られた灯台だという話もある。さすがに本当に世界最初の灯台だとは信じがたいが、世界の七不思議にふさわしい巨大建造物である。
その高さはなんと134メートル。現在、世界で最も高い灯台はサウジアラビアのジッダ灯台であり、その高さは133メートルである。約2300年前に建てられた灯台が現在の灯台よりも巨大だなんてなんというロマンだろう。

 

 

PHAROS2006  

Emad Victor SHENOUDA

アレクサンドリアの大灯台(想像図)

紀元前300年頃に建てられた灯台である。高さは134メートルあり、50キロメートル以上の距離からも光を見ることができたと言われている。

 

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世界の謎と不思議の探検6 世界の七不思議(注目すべき建造物)5 ロードス島の巨像

エーゲ海南東に位置するロードス島は以前マウソロス霊廟の回でも触れたように歴史上重要な島である。

www.chatesen.info

 

 

 

エーゲ海の出口付近でアナトリア半島南部にも近く、重要な航路の中間に位置しているからだ。様々な勢力の争いに何度も巻き込まれた島でもある。
オリエント世界とギリシア世界を制覇したマケドニアのアレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)。彼は紀元前323年に亡くなったが、後継者を定めなかった。そのため、大王の帝国は後継者の地位をめぐって争いが起きた。有力だったのが、エジプトを拠点としたプトレマイオス、マケドニアのアンティゴノス、中東を拠点としたセレウコスである。この戦争はディアドコイ戦争と呼ばれている。ディアドコイとは「後継者」という意味である。

 

Alexander and Bucephalus - Battle of Issus mosaic - Museo Archeologico Nazionale - Naples BW

  Berthold Werner / Public domain

 マケドニアのアレキサンダー大王はギリシア世界とオリエント世界にまたがる広大な地域を征服したが、後継者を定めずに亡くなったため後継者の地位をめぐって争いが起きてしまう。

 

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世界の謎と不思議の探検5 世界の七不思議(注目すべき建造物)4 オリンピアのゼウス像

新型コロナ感染症の影響で東京オリンピックが延期となってしまい非常に残念だ。
今回を含め、東京でオリンピックが開催されることになったのは3回目。1回目の東京オリンピックは1940年に開催されるはずだった。これはアジア初、有色人種の国家初のオリンピック開催となるものだったが、日中戦争の影響などから開催権を返上、中止となってしまった。その時に東京の代替地として、フィンランドのヘルシンキでオリンピックが開催されることとなったが、こちらの方もヨーロッパで第二次世界対戦が始まったために開催されなかった。

 

 

Poster Olympische Sommerspiele Tokio 1940

1940年に開催されることになっていた東京オリンピックの案内

 

 

Lutheran Cathedral Helsinki

代替地ヘルシンキで開催されることになったが、第2次世界大戦が始まったことにより、こちらも中止となった。写真はヘルシンキ大聖堂

© Hans Hillewaert

 

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世界の謎と不思議の探検4 世界の七不思議(注目すべき建造物)3 エフェスソスのアルテミス神殿

トルコ西部の小アジアの地名にエフェソスという都市がある。アテネとほぼ同緯度の都市であり、アテネから見てエーゲ海の対岸といえばわかりやすいかもしれない。もっとも、間にエヴィア島があるため、アテネから船で直線では行けない。

 

このエフェソスに建設されたアルテミス神殿も世界の七不思議の一つである。

アルテミス神殿に祀られているアルテミスという女神はギリシャ神話に登場する神であり狩猟の神とされている。
エフェソスのアルテミス神殿は縦115メートル、横55メートルで、高さ18メートルの巨大な神殿だ。アルテミスはギリシア世界において広く崇められたため、神殿は各地に建設されたが、エフェソスのものが規模も壮麗さも圧倒的であったという。
紀元前700年頃に最初に建てられたが、それは破壊されたため、2度ほど建て替えられている。

 

Temple of Artemis

{{PD-US}} – U.S. work public domain in the U.S. for unspecified reason but presumably because it was published in the U.S. before 1925.

アルテミス神殿の想像図

 

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世界の謎と不思議の探検3 世界の七不思議(注目すべき建造物)2 マウソロス霊廟

世界の七不思議の第2回目はマウソロス霊廟について取り上げる。マウソロス霊廟はアナトリア半島(トルコのアジア部分)南西部のカリアを支配したアケメネス朝ペルシャの州知事(サトラップ)マウソロスと、その妻アルテミシアの遺体を安置した施設である。

 

Mausoleum at Halicarnassus by Ferdinand Knab (1886) cropped

{{PD-US}} – U.S. work public domain in the U.S. for unspecified reason but presumably because it was published in the U.S. before 1925.

 マウソロス霊廟の想像図

 

 

Mausoleum of Halicarnassus, Maussolus

アケメネス朝ペルシャ州アナトリア半島の州知事(サトラップ)であったマウソロス

 

州知事マウソロスはここの地域を治めるためにハリカルナッソスという首都を建設した。ハリカルナッソスには城壁や港、道路など様々な施設が整備され、首都らしい町となった。マウソロスは紀元前353年に亡くなった。その妻アルテミシアはマウソロスを葬る墓を作ることにした。

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