日産自動車の社員や下請けを切りまくった挙げ句、会社の財産を食い物にし、ついに放逐されたカルロス・ゴーン氏。氏は記者会見で「事件はクーデターだった」と主張したが、「クーデター」だから何だというのだろう。そのクーデターを招いたのはゴーン氏自身の悪行の数々である。むしろ「クーデター」が遅すぎたくらいである。
こういう人物を長年放逐できなかったことは日産の汚点だが、ゴーン氏を長く崇め奉っていた日経新聞には失望した。「経済新聞」を標榜しているのだから、ゴーン氏の「悪行」についてもずっと前から報道してほしかった。ゴーン氏の自身への利益誘導、会社への背信行為に気が付かなかったのだろうか。それなら「経済新聞」として無能すぎないかと思う。気づいていて報道しなかったのなら報道機関として無責任すぎないかと思ってしまう。