チェスターフィールド卿による古典的名著『わが息子よ、君はどう生きるか』は、18世紀の英国貴族が自らの息子に宛てた手紙をまとめたものである。竹内均氏による翻訳により、現代の日本語で読むことができる。本書は、人生における知恵や品格の重要性を伝えるとともに、時代を超えて多くの人々に読まれ続けている。
『わが息子よ、君はどう生きるか』では、チェスターフィールド卿が息子に対し、品格ある生き方や社会人としてのマナーを説いている。知識や教養を身につけることの重要性についても触れられており、これらの要素が人生においてどのように役立つかを具体的に示している。
本書の内容は非常に深く、現代社会においても有益な教訓が詰まっている。また、チェスターフィールド卿の独自の視点や表現が織りなす文章は、読者に新たな発見や考えをもたらすだろう。
『わが息子よ、君はどう生きるか』は、人生の智慧を求める読者にとってはもちろん、教養や品格を大切にする現代人にもおすすめできる一冊である。本書を通して、人間関係や社会生活において重要なポイントを学び、人生をより豊かに生きるヒントを得ることができる。
時代を超えて普遍的な価値がある本書の内容が、現代社会においても多くの人々の関心を引くであろう。品格や教養を大切にすることが、今の時代においても意義深いことを実感できるだろう。
訳者は科学雑誌ニュートンの編集長であった竹内均氏。
ウィリアム・ホーア / Public domain
フィリップ・チェースターフィールド伯爵の肖像
チェスターフィールドはイギリスの政治家。息子に多岐に渡る内容の書簡を送っていた。残念なことに息子はチェスターフィールドより早く他界している。
チェスターフィールドは息子に人との接し方、考え方、勉強への臨み方など、様々な教訓を説いている。
多くの機智に満ちた言葉が語られているが私はチェスターフィールドの言葉の中で次が最大の教訓だと思っている。
「物腰は柔らかく、意志は強固に」物腰の柔らかさと、意志の強さを兼ね備えることができるのは、強引な人でも八方美人でもない。賢者だけだ。
物腰の柔らかさと、意志の強さを兼ね備えることこそ、軽蔑されることなく愛され、憎まれることなく尊敬の念を抱かれる唯一の方法であり、また、世の知恵者がこぞって身につけたがっている、威厳を身につける方法でもある。
表情、話し方、言葉の選び方、発声、品位、そういったものが柔らかければ「物腰は柔らかく」なり、そこに「意志の強さ」が一本通れば威厳も加わり、人々の心を引きつけることは間違いない。
※フィリップ・チェスターフィールドはイギリスの初代首相ウォルポール(ホイッグ党)の政敵としても知られている人物である。
おすすめ度★★★★★
読了時期:2000年台前半
竹内均氏の著作