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読書水先案内 塩野七生『レパントの海戦』

 

コンスタンティノープルやロードス島を手中に収め、地中海世界における覇者として振る舞うオスマン帝国。キリスト教徒は地中海に板切れ一つ浮かべることができないというほどの状況となってしまう。

 

レパントの海戦(新潮文庫)

オスマン帝国はヴェネツィア共和国の支配下にあるキプロス島をも攻略する。これに対しヴェネツィア共和国、ローマ教皇、スペイン王国、ナポリ王国、ジェノバ共和国、マルタ騎士団は連合海軍を結成しギリシャ西海岸のレパント沖でオスマン帝国との海戦に挑む。

Battle of Lepanto

Unidentified painter / Public domain

レパントの海戦

 

 

結果としてキリスト教連合軍がオスマン帝国に対して大勝利を収める。レパントの海戦以後もオスマン帝国が強国であることには変わりなく、東地中海では相変わらず我が物顔で振る舞う。敗戦後わずか半年ほどで大艦隊を再建する。

レパントの海戦で勝利したとは言っても、ヴェネツィア共和国はそもそもの目的であったキプロス島の奪還はできず、多くの戦死者を出したことで人的資源が枯渇し、結局衰退してしまう。

しかし、西地中海においてはオスマン帝国の力は及ばなくなったと言われている。 世界史上ではヨーロッパ勢力がオスマン帝国に初めて大勝した戦いとして大きく取り上げられている。コンスタンティノープルの陥落から約120年後の1571年の出来事であった。

 

 

 

レパントの海戦(新潮文庫)

レパントの海戦(新潮文庫)

  • 作者:塩野 七生
  • 発売日: 2016/12/09
  • メディア: Kindle版
 

 おすすめ度★★★★★ 

2000年頃読了

 

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