株主優待とは企業が株主にプレゼントする商品や割引券などのこと。日本独自のシステムである。株式を売買したことがない方でも株主優待についてはご存知の方が多いようだ。
一般の方に株主優待という言葉が広まったのは桐谷広人さんによるところが大きいだろう。桐谷広人さんは生活必需品のほとんどを株主優待で手に入れている方。テレビや雑誌にもしばしば登場する有名な方である。元プロ棋士という異例の経歴の持ち主でもある。
私自身が以前は株の値上がり益=キャピタルゲインを重視して株を売買してきたが、最近は配当金などの収入=インカムゲインを重視するようになってきている。それは最近たびたび配当貴族を購入していることでも明らかだ。
これには、キャピタルゲインではなく株の保有中にもらえる株主優待を重視している桐谷さんの考え方による影響があったと思う。
株の値上がり益を求める売買はプロでもない限りなかなか難しい。いや、プロでも難しそうだ。株の売買のタイミングが非常に難しいのである。予想通り株価が上がったとしても、ちょっと売るタイミングを間違えるだけですぐに損が出てしまう。また、利益が出せた場合でも、自分が売ったときよりも株価がさらに上昇すると、なんだか損をしたような気持ちになってしまう。
その点、配当貴族銘柄を買い続けることや、株主優待を得るために株を買うことは非常に気楽だ。基本的にずっと株を持ち続けることを前提としているので、株を買うタイミングがそれほど重要な要素とならない。株価ともらえる株主優待を比較し、納得できれば買う。できなければ買わない。基本的には株を持ち続ける。もしも株価が上がった時は、今後株を持ち続けたらもらえるはずの株主優待と、株を売った場合の利益を比較し、売った場合の利益が納得できる程度に大きければ売れば良い。
この本は単に割の良い株主優待を探すためだけのハウツー本ではない。株初心者だけでなくキャピタルゲイン重視派の方にもお読みいただきたい。きっとヒントになることがあるだろう。
おすすめ度★★★★☆
2020年8月9日読了
当記事は投資や特定の銘柄の購入を勧めるものではありません。
株主優待や配当金は突然廃止されることや額が引き下げられることがあるし、もらえないこともある。株の購入は必ず自己責任でお願いしたい。このブログの内容に間違いがあったとしても、何があったとしても当方は一切の責任を取らない。