人は話し方によって教養があるかどうかを判断されてしまうという内容。
その通りだと思う。妙な略語や奇妙な流行語ばかりを使っている人にはどうしても知性を感じにくい。
略語や流行語の中には特定のグループや世代でしか通じないものも多い。グループや世代への帰属感を感じるためにあえてそのような言葉を使っている人もいるだろうが、知的に感じられないし、ちょっと時間がたつとそんな言葉は少々恥ずかしく感じてしまうものばかりだ。例えば「日本語俗語辞典」のサイトに俗語の一覧があった。以下はその一部。
アーパー
あほ
あほだら
おたんこなす
おたんちん
キ印
キチガイ
こんこんちき
すかたん
すっとこどっこい
とんちき
とんちんかん
脳筋
ノータリン
ノーヘッド
ノールス
パッパラパー
ぼんくら
めだか馬鹿
与太郎
いずれも一昔前に流行した言葉らしいがどうだろうか。
本書には教養がないと感じられてしまう人のことを「教養バカ」と呼んでいるが、その例がいくつも挙げられている。
教養バカ⑤
まとめればいいというものではない!要するに族
「要するにですね……」
「つまりさぁ……」話をまとめるのは、相手が「絵を描く」ためにとても大切なことです。
しかし、これを連発する人がいます。
一つの話を、一度だけまとめるから有効なのであって、何度もまとめてしまっては元も子もありません。しかも「要するに」を連発する人に限って、まとまっていないことが多い。聞いているほうはストレスが溜まります。(中略)
「要するに」という接続詞は、聞く側が使うこともあります。
相手の話を遮って「要するに、こういうことですよね?」と強引にまとめたがる人です。やはり自信家で仕切りたがり屋が多い。これもよほど上手に使わないと、相手から嫌われます。話す本人ではなく、他人が強引にまとめることで当初の結論と変わってしまうことがあるからです。
本書を読んで、「教養バカ」にならないように気を付けようと思う。
おすすめ度★★★☆☆
2020年9月読了