関東風の蒲焼はうなぎを背開きにする。武士が多い江戸では腹開きでは切腹を連想してしまうので背開きにするという話もあるが、容易にうなぎをさばける背開きにしているという話もある。他に大きな違いとしては関東風は白焼きにしたうなぎを蒸してからタレをつけて焼くのに対して、関西風ではうなぎを蒸さずに焼くという点がある。関東風は油が落ちて比較的さっぱりした味になるのに対して、関西風は旨味が強く皮もパリッと仕上がっていることが多い。
関東風うなぎの蒲焼の例
また、関東風では頭を落としてから焼くが関西風では焼いたあとで頭を落とすという違いもあるらしい。
また、愛知県名古屋市を中心とした地域では、「ひつまぶし」という独特の食べ方があり、うなぎの蒲焼を細かく刻んでご飯と混ぜる。せっかくの鰻をどうしてこんな風にして食べるのだろうと訝しく思っていたが、みんなで食べるときに全員に均等に鰻が行き渡るようにという工夫でこうなったのだそうだ。
ひつまぶしの例
うなぎ屋かわすい 大盛り 国産 きざみうなぎの蒲焼 100g2入り ひつまぶし 鰻 川口水産
私はひつまぶしを愛知万博の時に初めて食べた。あまりにおいしく何杯もいただいた。ひつまぶしは最後に出汁をかけてお茶漬け風にして食べる。これもまたうまい。さすが名古屋である。実はこれが鰻の究極の食べ方かもしれない。こんなに美味しいうなぎは土用の丑の日にこだわらず、毎週にでも食べたい。
関東風うなぎの蒲焼
関西風うなぎの蒲焼
名古屋風(ひつまぶし)