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齋藤孝『座右のゲーテ~壁に突き当たったとき開く本~』 (光文社新書)

 

ドイツ最大の文豪、作家にして詩人。自然科学者にして 小説家でもあり政治家、法律家でもあるゲーテ。あまり馴染みのある人物ではなかったか『若きウェルテルの悩み』だけは読んだことがあった。 本書によるとゲーテは人類最高レベルの資質を持った人間である。そんなゲーテを座右、つまり身近なところに置く。本書はそんな本だ。

座右のゲーテ~壁に突き当たったとき開く本~ (光文社新書)

座右のゲーテ~壁に突き当たったとき開く本~ (光文社新書)


 『ゲーテとの対話』を主軸としゲーテの様々な言葉から現代の私たちに有益と思われる言葉を選んでいる。ゲーテは、凡人である私たちにとっても非常に有益な言葉をいくつも残してくれている。例えば最初に取り上げられている言葉として、「小さな対象だけを取り扱う」がある。対象を小さな個々に分け、小さく分割してそれぞれを解決していこうとすると解決策が見つかりやすいという。
 また、実際的に考えることも重要だという。物事を考える時にあまり抽象的なことの思索に力を注ぐべきではない。例えば光を研究する場合に「そもそも光とは何なのか」、あるいは植物を研究する際に「そもそも植物とはなんぞや」などと考えるべきではなく、現象そのものを直に捉えて、その中に生命の本質を見るべきだという。成果は具体的な思考から生まれるのだ。
 ゲーテの言葉は現代を生きる私たちにも有効な示唆を与えてくれる。まさに座右とすべきだと思った。

2022年2月20日現在、本書はAmazon Kindle Unlimitedの読み放題に含まれています。

 

 

若きウェルテルの悩み (岩波文庫)

若きウェルテルの悩み (岩波文庫)

 

ゲーテとの対話(完全版)

ゲーテとの対話(完全版)