2024年8月15日に開催された第106回全国高校野球選手権大会第9日の試合で鹿児島代表の神村学園が愛知代表の中京大中京に4−3で勝利した。これはまさに価千金の勝利だ。
都道府県別の対戦成績では春夏通算で鹿児島は愛知に1勝8敗。今まで愛知には一度しか勝ったことがない。夏だけを見ると0勝5敗。鹿児島は愛知をかなり苦手にしており極めて相性が悪い。
それどころか九州勢はほとんどの県が愛知に負け越している。それもそのはず、愛知は甲子園の通算成績では18回も優勝。優勝回数は全国2位。ほとんどの県に勝ち越している圧倒的な強豪県である。
さらに中京大中京高校は春夏合わせて優勝11回。これは全国最多の優勝回数。愛知県代表の優勝回数18回のうち11回は中京大中京高校の実績という凄まじさ。
当の神村学園も2009年春に対戦。 5―1で敗れている。
こういう伝統の強豪校に勝つのは極めて困難だと思った。
今日の試合も中京大中京が先制。しかし、2点を追う6回、神村学園は集中打で3点をあげ逆転に成功。さらに9回にはホームランで1点。さすがの中京大中京は粘りに粘り、9回裏に1点をあげる。逆転もあるかというところ、神村学園が逃げ切り、辛くも4―3で勝利した。これで神村学園は2年連続のベスト 16進出となった。
神村学園の小田大介監督の談話によると、神村学園は毎年中京大中京と練習試合をしているという。その練習試合でも一度も中京大中京に勝てたことはなかったとのことで、いかに 中京大中京の壁が高くて厚いものであったかがわかる。
今回の神村学園の勝利はやはり値千金。素晴らしい勝利だった。それはもちろん練習試合を通じて中京大中京からも多くのことを学んだ成果でもあるだろう。
夏の優勝回数は全国1位、春の優勝回数※は全国2位(4回)という中京大中京の実績は伊達ではない。
3回戦の対戦相手は岡山学芸館。当然、そう簡単に勝てる相手ではないだろう。中京大中京という強豪との試合の経験を活かしてがんばってほしい。
※春の優勝回数1位は愛知県の東邦高校(5回)である。
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