皮の盾の装備で敵のダメージを受けにくくなった。そのためフィールド上で冒険できる時間が長くなったのだ。私は今まで以上にはりきって魔物を退治し続けた。まだ一人での行動を続けようと思う。
いつの間にかレベル7になった。体力も力もついてきたし、ニフラムという聞き慣れない呪文を覚えた。辞典で調べてみたらこれは複数の魔物を光の彼方に消し去る呪文みたいだ。注意事項として消し去った魔物の経験やお金はもらえない。強い魔物が多く現れて困ったときに緊急避難的に使おう。邪魔な弱い魔物を消し去るのにも使えそうだ。ただ、今はまだそういう使い方をするときではない。今はスライムもそれなりに難敵なのだから。
だんだんと力がついてきたから試しにもう少し遠くに出かけてみようと思い、レーベが見える場所から少しだけ東に向かった。するとさそりばちという見るからに危なそうな魔物が現れた。もしかすると毒を持っているかも知れない。慎重に斬りかかった。一応一撃で倒せる魔物のようだ。なんとかしてさそりばちの群れをやっつけた。ただ、毒の危険がありそうな魔物とこれ以上出くわすのはまずい。このあたりはまだ私には危険すぎる。私は急いで帰路についた。
試しに途中で会ったスライムにニフラムを使ってみた。光がスライムを一匹ずつ包んでいく。何かがテレポートするような音とともに、スライムは光りの彼方に消え去った。消えたスライムは6匹中、4匹。なかなかすごい効果だ。ニフラムはいずれ私を救ってくれる気がした。
そうしているうちにレベル8になった。ルーラを覚えた。ルーラはキメラのつばさと同じ効果。つまり一瞬で行ったことがある町に移動できるすごい呪文。これさえあれば、安全に町から離れることができるのだ。調子に乗ってMPを使い切らないこと。これだけは注意だ。
ルーラを覚えたことで本格的な冒険に出られるようになりそうだ。そろそろアリアハン大陸をすみずみまで冒険してみようか。