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読書水先案内 ミステリの女王アガサ・クリスティの短編集『マン島の黄金』

『マン島の黄金』はアガサ・クリスティの短編集である。12の短編が収められている。奇妙な話や不思議な話もあり、わかりにくいものもあった。以下は一部の短編に対する感想である。

マン島の黄金 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ネタバレと言えるほどのものは書いていない。

 


・夢の家
結構評価されている作品だそうだが、私にはちょっと理解し難かった。

 

・崖っぷち
日本のサスペンスドラマでは終盤で犯人と重要人物や刑事、名探偵などがなぜか崖の上で事件の真相に迫る話をするとか、待ち合わせ場所がなぜか崖の上という光景をよく目にする。どうしてそんな危険な場所でわざわざ重要人物と会うのか謎だった。アガサ・クリスティの短編にも似たような設定があったとは。もしかすると日本のサスペンスドラマはこの設定をモチーフにしているのか。

 

・孤独な神様
大英博物館での謎の小さな神様の像の前での運命的な出会い。短編だがアガサ・クリスティの小説の中で最も好きな話だ。後書きによると、クリスティは「少々感傷的にすぎたようだ」と言っているとのことだが本当に良い話。大英博物館という場所がまた良い。この短編を読むためだけに『マン島の黄金』を買っても損はしない。

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孤独な神様の舞台、大英博物館

 

・マン島の黄金
この短編集のタイトルにもなっている作品だが、私には面白さがちょっと理解できなかった。

・壁の中
意味が読み取りにくい場所あり。どうなったのかよくわからない。

・バグダッドの大櫃の謎
まあまあ面白い。

・愛犬の死
奇妙さがあるがそこそこの面白さ。

 

 

 

おすすめ度★★★★☆

2020年9月22日読了

 

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