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世界の謎と不思議の探検

本書を読んで「トゥーランドット」の謎が解けた!吉松隆『クラシック音楽は「ミステリー」である 』(講談社+α新書)

私はクラシック音楽を聴くには聴くが、音楽の授業では小学1年の「かえるのうた」以上には進めず、完全に音楽の才能から見放されている。もちろん音楽に関する知識はまったくない。そんな知識がない状態でも音楽は音楽としてある程度は楽しむことができる。し…

世界の謎と不思議の探検10 大浴場で有名なカラカラ帝はアントニヌス勅令を発布した皇帝であり暴君

ローマに大浴場を建設したカラカラ帝は世界史の教科書でも取り上げられており、けっこう有名な皇帝だ。浴場がカラカラに乾いているというイメージで暗記した学生もいるだろう。カラカラ帝は209年~217年にローマ帝国に在位した皇帝である。 カラカラ帝が建設…

世界の謎と不思議の探検9 ローマの三頭政治

共和政ローマ末期、ローマでは3人の実力者による寡頭政治が行われる。(寡とは少ないというような意味。)これを三頭政治と呼ぶ。三頭政治は次の2回行われたが、正式な公職として三頭政治が行われたのは2回目の方である。 // 当時三頭政治と呼ばれたのは2回…

読書水先案内 塩野七生『レパントの海戦』

コンスタンティノープルやロードス島を手中に収め、地中海世界における覇者として振る舞うオスマン帝国。キリスト教徒は地中海に板切れ一つ浮かべることができないというほどの状況となってしまう。 // オスマン帝国はヴェネツィア共和国の支配下にあるキプ…

その時米国が動いた24 ブラジルとトルデシリャス条約

南アメリカ大陸のほとんどの地域はスペインの植民地になるがブラジルはポルトガルの植民地であった。1500年にブラジルを発見したのもポルトガル生まれのカブラル。ブラジルという国名はこの地域に生えている染料が取れる木(パウ・ブラジル)の名前に由来する。…

エジプト古代文字の解明はロゼッタストーンなしでは不可能だった

かのナポレオンがエジプトに遠征したときにロゼッタという港町で発見された石碑がロゼッタストーンである。1801年にイギリスがエジプトのフランス軍を降服させたため、ロゼッタストーンはイギリスの手に渡り、それ以来イギリスの大英博物館で展示されている…

読書水先案内 塩野七生『ロードス島攻防記』

コンスタンティノープルを征服したメフメト2世のひ孫スレイマン1世の時代、オスマン帝国はますます強大になった。そのオスマン帝国にとって喉元のトゲのような存在がロードス島に拠点を置く聖ヨハネ騎士団(ロードス騎士団)であった。 聖ヨハネ騎士団はヨーロ…

読書水先案内 塩野七生『コンスタンティノープルの陥落』

西暦330年にローマ皇帝コンスタンティヌス1世はギリシア人の植民都市ビザンティウムの地に都市を建設する。この都市は「コンスタンティヌスの町」という意味でコンスタンティノポリスと呼ばれる。395年にローマ帝国が西ローマ帝国と東ローマ帝国に分裂するが…

読書水先案内 チェスターフィールド著、竹内均訳『わが息子よ、君はどう生きるか』

フィリップ・チェスターフィールドが海外旅行中の彼の息子に宛てた書簡集。この本は最高の人生の入門書として多くの人々に読まれてきたものである。訳者は科学雑誌ニュートンの編集長であった竹内均氏。 ウィリアム・ホーア / Public domain フィリップ・チ…

世界の謎と不思議の探検8 人類が最も幸福であった時代 ローマの五賢帝時代

// 『ローマ帝国衰亡史』の著者エドワード・ギボンが「人類が最も幸福であった時代」と評したのが五賢帝時代である。時代としては1世紀末~2世紀後期でエドワード・ギボンはこの時代をパクス・ロマーナ(ローマの平和)と呼んでいる。 Tataryn / CC BY-SA (htt…

世界の謎と不思議の探検7 世界の七不思議(注目すべき建造物)6 アレクサンドリアの大灯台

アレクサンドリアの大灯台は史上最大の灯台である。そのうえ、世界で最初に作られた灯台だという話もある。さすがに本当に世界最初の灯台だとは信じがたいが、世界の七不思議にふさわしい巨大建造物である。その高さはなんと134メートル。現在、世界で最も高…

世界の謎と不思議の探検6 世界の七不思議(注目すべき建造物)5 ロードス島の巨像

エーゲ海南東に位置するロードス島は以前マウソロス霊廟の回でも触れたように歴史上重要な島である。 www.chatesen.info // エーゲ海の出口付近でアナトリア半島南部にも近く、重要な航路の中間に位置しているからだ。様々な勢力の争いに何度も巻き込まれた…

世界の謎と不思議の探検5 世界の七不思議(注目すべき建造物)4 オリンピアのゼウス像

新型コロナ感染症の影響で東京オリンピックが延期となってしまい非常に残念だ。今回を含め、東京でオリンピックが開催されることになったのは3回目。1回目の東京オリンピックは1940年に開催されるはずだった。これはアジア初、有色人種の国家初のオリンピッ…

世界の謎と不思議の探検4 世界の七不思議(注目すべき建造物)3 エフェスソスのアルテミス神殿

トルコ西部の小アジアの地名にエフェソスという都市がある。アテネとほぼ同緯度の都市であり、アテネから見てエーゲ海の対岸といえばわかりやすいかもしれない。もっとも、間にエヴィア島があるため、アテネから船で直線では行けない。 このエフェソスに建設…

世界の謎と不思議の探検3 世界の七不思議(注目すべき建造物)2 マウソロス霊廟

世界の七不思議の第2回目はマウソロス霊廟について取り上げる。マウソロス霊廟はアナトリア半島(トルコのアジア部分)南西部のカリアを支配したアケメネス朝ペルシャの州知事(サトラップ)マウソロスと、その妻アルテミシアの遺体を安置した施設である。 {…

世界の謎と不思議の探検2 世界の七不思議(注目すべき建造物)1 バビロンの空中庭園

世界七不思議と言っても色々ある。そもそも七不思議なのだから一つじゃなくて七つあるのは当然じゃないかと思う人もいるかもしれないがそういう意味ではない。中世に選ばれた七不思議、現代に選ばれた七不思議など、複数の世界の七不思議が存在しているとい…

世界の謎と不思議の探検1 不思議な建造物1 近代に作られた中世風の城ノイシュバンシュタイン城

当ブログも、とうとう100記事に達した。その記念としてノイシュバンシュタイン城を取り上げてみたいと思う。 カリフォルニアのディズニーランドにある眠れる森の美女の城はノイシュバンシュタイン城をモデルとしていると言われている。この城は中世の建築物…