地震の大きさを測定するマグニチュードは、地震のエネルギー放出量を定量的に表現する尺度である。この尺度は、地震計に記録される地震波の最大振幅に基づいている。マグニチュードは、地震発生地点から一定の距離にある標準的な地震計で測定された振幅を用いて計算される。
マグニチュード1の地震は非常に小さく、通常人間には感じられない程度のエネルギーをしか持っていない。(注)しかし、地震のエネルギーは地震波の振幅の3乗に比例するため、マグニチュードが1上がると地震のエネルギー放出量は約31.6倍になる。
(注)あくまでも地震のエネルギーとしては小さいという意味である。マグニチュード1の地震が持つエネルギーはプリウスのような普通車100台以上を一気に1m動かすことができるくらいのエネルギーである。
マグニチュードが2上がると、エネルギー放出量はさらに増加する。先述のようにマグニチュードが1上がるごとにエネルギーが約31.6倍になるため、マグニチュードが2上がった地震のエネルギーは31.6倍の31.6倍、約1000倍(正確には998.56倍)である。
つまり、マグニチュード3.0の地震は、マグニチュード1.0の地震に比べてエネルギー放出量が約1000倍。人間にはマグニチュード1.0の地震の揺れはほとんど感じられないが、マグニチュード3.0では人間が明確に感じる大きさの地震となる。