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その時米国が動いた19 とうもろこしがやってきた

とうもろこしは中米あたりが起源である。紀元前5000年頃には大規模に栽培されるようになっていたという。このころからすでに極めて重要な作物であった。マヤ文明でもアステカ文明でも主要な作物であり主食であった。

 

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(Maunus氏による画像,パブリック・ドメイン, リンク)

アステカの神殿-アステカ文明でもとうもろこしは主要な穀物であった。

 



コロンブスは1回目の航海でとうもろこしを持ち帰った。

 

すぐに栽培が始まった。トルコでは大規模に栽培され、「トルコ小麦」と呼ばれたという。ヨーロッパ全土でも栽培されるようになった。

収穫率が高いとうもろこしは一気に旧世界に広まった。東アフリカや南アフリカでも盛んに栽培されるようになり、多くの人々飢餓から救った。

 


日本には1579年に伝わった。長篠の戦いが終わった4年後であり、本能寺の変が起こる3年前だ。コロンブスが持ち帰ってから100年もしないうちに地球をほぼ半周して日本にまで伝わったことになる。

現在、とうもろこしは世界中で栽培されているが、アメリカ合衆国が世界の4割を生産しており、世界最大のとうもろこし生産国である。
せっかくだからとうもろこし生産量の国別ランキングを見てみよう


1アメリカ合衆国
2中国
3ブラジル
4アルゼンチン
5ウクライナ

(2018年)

やはり南北アメリカ大陸での生産が多いようだ。「アメリカってすごい。」と思うが、とうもろこしはそもそもアメリカからやってきた穀物なので、栽培に適した場所であるのは当然かも知れない。


一方、日本はとうもろこしの世界最大の輸入国であり、しかも輸入量の9割程度はアメリカからの輸入である。
日本のとうもろこしの輸入量は年間1600万トンにも及び、これは日本の米の収穫量の2倍以上に及んでいる。

※2019年の国内における米の収穫量は726万トン

日本人は米よりも圧倒的に多くの量のとうもろこしを消費している。食卓にとうもろこしがあがる機会はさほどでもないし、食べる量も大したことはないのにどうしてだろうと思う方は多いだろう。日本ではとうもろこしはほとんどが家畜の飼料として使われており、それは消費量の7割以上にも登る。

 

日本国内での生産量ランキングは以下のとおり。

1北海道
2千葉県
3茨城県
4群馬県
5山梨県

(2017年)

北海道や千葉県はある程度予想どおりだが、山梨県は少々意外だ。

 

とうもろこしの用途は多岐にわたるが、メキシコでよく食されているものがトルティーヤである。石灰を加えた水で煮てとうもろこしの粒を柔らかくしてからすりつぶす。この過程により粘り気が出てくる。こうして出来た生地を延ばして焼いたものがトルティーヤである。

メキシコ料理のトルティーヤ

 

トルティーヤといえば玉子焼きのような料理も同じような名前じゃなかったかなと思っていたが、このメキシコのトルティーヤはとうもろこしから作ったパンのような料理であり、玉子焼きのような方はスペインの一種のオムレツで、トルティージャという。こちらのほうが日本人には馴染み深いかもしれない。

こちらがスペイン料理のトルティージャ

 

メキシコ料理のトルティーヤがスペイン料理のトルティージャとほとんど同じような名前で呼ばれるのは、これを見たスペイン人が、自国の卵料理に形が似ていたからトルティーヤと呼び出したことによるとのことだ。

なお、スペイン本国から中南米と、非常に広い地域に広まったスペイン語は地域により発音に若干の違いがある。単語としてはトルティージャとトルティーヤは同じものであり、地域により「ジャ」と「ヤ」の発音が異なるだけのようだ。