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アインシュタイン博士を日本に招致した人物山本実彦の知られざる業績

増水中の川内川(せんだいがわ)沿いに建てられている山本実彦の銅像。

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氏は一般においてはさほど有名とは言えない人物かもしれないが、社会の教科書にも載っていた改造社を創業した人物。『改造』の創刊者である。かのアインシュタイン博士を日本に招致した人物である。与謝野鉄幹・与謝野晶子夫妻を川内(現在の鹿児島県薩摩川内市)に招いてもいる。

改造社と山本実彦

 
氏は鹿児島川内の鍛冶屋に生まれ、川内中学校(現在の川内高等学校)を中退後、離島に行ったのち上京し、新聞記者となった。

 その後、東京市の市会議員、東京毎日新聞社長、改造社社長、鹿児島県選出の国会議員となり、川内川改修事業を行った。

九州第二の規模を誇る川内川は上流に国内屈指の豪雨地帯を抱え、遥か昔から川内地区に大河の恵みをもたらすと共に、時には洪水を起こし人命や財産を奪った。

※例えば上流のえびの市では年間降水量8670mmが記録されたことがあり、これは日本最多の年間降水量記録である。
西暦702年頃に薩摩国が設置され、国府が現在の薩摩川内市御陵下町付近、国分寺は国分寺町に置かれたが、「続日本書記」及び「大日本史」には、それからしばらく後の西暦746年の大洪水が記録されている。川内地区では1500年以降だけでも、200回以上の洪水が起きている。
川内川の治水はいつの時代も重要な課題であったし、大河川を相手とした極めて困難な事業であった。
文化人や実業家としてだけではなく、この重要かつ困難な事業においても活躍した山本実彦氏にささやかながら賛辞を送るとともに、今回の豪雨被害からの復興を祈念したい。
 

 

 
改造社と山本実彦

改造社と山本実彦

  • 作者:松原 一枝
  • 発売日: 2000/04/11
  • メディア: 単行本
 
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