かのナポレオンがエジプトに遠征したときにロゼッタという港町で発見された石碑がロゼッタストーンである。
1801年にイギリスがエジプトのフランス軍を降服させたため、ロゼッタストーンはイギリスの手に渡り、それ以来イギリスの大英博物館で展示されている。フランスが発見したのに、イギリスの博物館に展示されているという点は注意。
ロゼッタ・ストーンは以前は大英博物館の入り口付近にむき出しのままで展示されていた。私も見学に行ったときに恐る恐る手で触れてみた。現在はケースに収められており手で触れることはできないそうである。残念だがロゼッタ・ストーンの保存のためには仕方ないことかもしれない。
/ Public domain
ロゼッタ・ストーンにはエジプトのヒエラグリフ(神聖文字)とデモティック(民衆文字)、ギリシア文字の三種類の文字で同じ意味の文が書かれている。碑文の内容はシャンポリオンによって1822年に解読され、古代エジプトで使用されていた象形文字の解読に大いに役立った。
レオン・コニエ / Public domain
ロゼッタストーンの研究によりエジプトの象形文字を解読したジャン=フランソワ・シャンポリオン