新型コロナウイルス感染拡大によってオンライン会議が一挙に市民権を得た感じだ。オンラインで会議を行うにあたって、パソコンやネットワークの設定方法や操作手順についての資料はいくらでもあった。
しかし、本書のように通常の会議とオンライン会議の特徴や問題点などを指摘し、解決方法を示したものはなかなか見当たらなかった。
本書の場合、例えば、オンライン会議は空気を読みづらいと指摘した上で、
社会心理学者の岡本浩一は、日本の会議には大きな特徴があると指摘しています。ひとつは同調傾向です。わかりやすく言えば、「何が正しいか?」ではなく、「みんながどう思っているか?」で態度を決める傾向です。
(中略)
もうひとつの特徴は属人傾向です。今度は「何が正しいか?」ではなく、「誰が言っているか?」で態度を決めることです。中でも気になるのが、上役をはじめとするランクの高い人達の意見です。ご意向を尊重しないと、やはり後で痛い目に遭います。「長いものに巻かれる」のが日本社会の処世術です。そう思ってお得意の「忖度」が働くわけです。
いずれも元になるのが空気です。それがわからないと、同調も忖度もできなくなってしまいます。
など、オンライン会議ならではの特徴を指摘し、かつ、オンライン会議の強みとして、オンライン会議には3つの心理的な効果があり、それにより「多様な人がフラットにホンネで話し合う」ことができると指摘している。
これらの長所を活用することで、意思決定の質、スピード、納得感を高めることができるという。
他にもオンラインで会議を行う上で役に立つ内容が満載だ。おすすめしたい。
おすすめ度★★★★☆
2020年8月29日読了