シャンパーニの塔でカンダタたちと戦い金のかんむりを取り戻すことができた。ロマリアに帰る前にはやはりこのあたりを探検しておこう。
シャンパーニの塔を出てさらに南に進む。ところが大きな川に行く手をはばまれてしまった。そこで川の上流に進んだ。つまり東に進んでいった。すると川の中の小島にほこらがあった。残念なことに川が邪魔していてこのほこらに入れない。しかももっと東には高い山々がそびえ立っているのが見えた。これ以上は東へも進めない。今回はここで引き返すしかなさそうだ。
そのままはるか北に進み橋を渡る。東に進み、カザーブ付近まで到着。ここまでくればロマリアまではもうすぐだ。しかし、ロマリアの王様に金のかんむりをそのまま渡すのも何かしゃくにさわる。だからカザーブから東に進んでみた。そして川沿いを南にずっと下る。ずっと前にやってきた東の魔物たちと戦ってみよう。もし歯が立たないようなら引き返せばいいし、以前よりはずっと経験を積んでいるから大丈夫なはず。ということで例の東方との間にかかる橋を再び渡ってみた。
橋を東に渡るとやはりあたりの雰囲気が違う。魔物が持つ魔力がロマリアやカザーブ、シャンパーニ付近のものよりはだいぶ強いのだろう。
少し歩くと、すぐにあばれザルが襲ってきた。以前はこいつに大怪我をさせられたんだった。でもなぜかあまり恐怖を感じない。すかさずブーメランで攻撃する。ブーメランが1匹目のあばれザルに当たる。すると、あばれザルはそのままそこに倒れたのだった。2匹目はすぐには倒れなかった。そして2匹目のあばれザルが攻撃してくる。なぜかあばれザルの動きがゆっくりに見えた。以前はあんなにすばやく動いているように見えたのに、あたかも水の中にいるような、けっしてスピード感があるとは言えない動きで手を振りかざしてくる。もちろん、難なく避けることができた。ダメージはほぼ受けていないに等しい。再びブーメランを投げると、2匹目のあばれザルも倒れた。信じられないが事実だった。北方でしばらく魔物退治を続けて経験を積んだことで、驚くほど力がついていたのだった。
東方の土地を岩山に沿ってどんどん南下していく。途中、岩山に洞窟を見つけた。そしてはるか遠くを眺めると、山脈の反対側にも洞窟の入り口らしきものを見つけた。もしや、この2つの穴はつながっているのでは。はやる心を抑えつつ中に入ってみた。洞窟の中は明かりが灯されていて明るい。魔物の気配はないし、一本道になっているのでそのまま進んだ。途中に大きな扉がある。幸い、この扉はとうぞくのカギで開けることができた。
さらに進むと小さな井戸があった。まちがいない。この洞窟は誰かが人為的に作ったもののはずだ。よくよく目を凝らしてみると、奥に人影があった。近寄ってみるとそれはホビットだった。
話しかけてみた。すると、「わしはホビットのノルド。だんなはなんだね?さっ出てゆきなされ!」と取りつく島もない返事。洞窟も行き止まりになっていた。私は残念に思いながらも洞窟を出た。
洞窟を出て南へ進む。すると、はるか先に海が見えてきた。海に向かって歩いていくと大きな町が見えてきた。ここはアッサラーム。シャンパーニからアッサラームという長い距離を移動したのでさすがに疲れた。
ラッキーなことに町に入るとすぐに宿屋があった。今日はここに泊まった。疲れていたのですぐに深い眠りに落ちた。
翌朝、アッサラームの町を散策した。昨日は気づかなかったが町の中央には小さな池があった。このあたりは乾燥している地域なので水が貴重なのだろう。その周りには人々が集まっている。
何人かに話を聞く。若者は「ほしそうな顔をすると高く売りつけられることがありますからね」と教えてくれた。観光地にありがちなボッタクリ価格の店があるそうだ。そういえばこの町は大きな湾のそばだし、何より大きな3つの大陸が交わる場所に近い。交易の中心地とも言える立地。各地を旅する商人が必ず寄る場所だ。劇場もあるくらいだから少なくともロマリアくらいの繁栄はしていそうだ。
町の北西のかどに武器と防具の店があった。店の前を通ると「おお!わたちのともだち!お待ちしておりました。」と主人が気さくに話しかけてきた。この町に来るのは初めてだし、当然会ったこともない主人。しかもしつこく商品の説明を始めた。仕方なしに聞いてみたら意外と良い品揃え。しかし、値段を聞いて驚いた。鉄かぶとが16000 G。あまりにも高すぎる。断ると値段をどんどん下げてきた。最後は2000 Gまで下げてきた。これくらいなら私でもぜんぜん買える。でもちょっとあやしいお店だったのでけっきょくここでは買わずに店を出た。
アッサラームとは平和や平安を意味する言葉らしい。場所や雰囲気から言ってこの町のモデルはイラクのバグダッドだろう。バグダッドといえば湾岸戦争やイラク戦争でさんざん攻撃された都市。なお、イラクのクウェート侵攻は1990年8月2日。多国籍軍によるイラクへの攻撃は1991年1月17日(現地時間)。ファミリーコンピュータ版ドラゴンクエストIIIの発売日は1988年2月10日なので、ドラゴンクエストIIIの制作時点ではバグダッドは攻撃を受けていないことになる。
追記:さらに調べてみたところ、「マディーナ・アッ=サラーム(平和の都)」はバグダッドの古名であり、ドラゴンクエストIII上のアッサラームがバグダッドをモデルとしていることは確実となった。
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